父親がいつも通りの明るい調子で電話してきて「元気か?」というので、「元気だよ」と答えたら、「僕はねぇ、右目を失明した」と言う!!!
びっくりして、どうしたのか聞いたら、正月ごろは全然平気だったのだが、その後なんだか右目が見えづらくなり、左目をつぶったら何も見えなくなってきたので医者に行ったら「緑内障を放置していたので、失明してしまいました。もう、手の打ちようがありません」と診断されたのだそうだ。
でも、生活には何の不便もなく、引退後ずっと読書三昧で、「片目でも本を読むのは全然問題ない」というのだ。最近は原田マハの美術を題材にした小説と、中山七里のクラシック音楽を題材にした小説と、堂場瞬一のスポーツ小説が好き。

こんなことがあったので緑内障について調べてみた僕と父親はすごく体質が似ていて、同じ年齢帯に同じような体の不調を体験しているからだ。
けれど、特に予防策というのはないみたい。長時間うつむいたままの仕事、ネクタイで首を強く締め続ける人、大量のカフェインを摂取する人、抗うつ剤の服用も眼圧を高めて緑内障になりやすいらしいのだが、あてはまらない。
定期的に眼底、眼圧、視野などの検査を受けて早期発見に努めることだけが対策のようだ。
「本を読む時間を制限する」とか「パソコンを見る時間を控えめに」とか書いてあったらその通りにするところだけれど、特にそういうのではないそうである。

父親、1931年生まれ、89歳。
さすがにこれだけ生きているとパーツの一個一個が寿命を迎えて、静かに機能停止するようだ。
片目が見えなくなっても、なんだか楽しそうに長野県松本で暮らしているので、時々様子を見に行くくらいが、僕のできることかな。

2020-01-01 11.54.23
今年、2020年元日の菅原両親