僕は、電子書籍がこれからのコミュニケーションを変えてゆく大きなエンジンになるだろうと思っています。
音楽業界にいた僕は、音楽の流通がレコードやCDからダウンロードに変わっていくということは予測していたけれど、それに乗っかることはなく業界から逃げ出したことがあるので、電子書籍の流れからは逃げ出さないでいようと思っています。
気をつけなくてはいけないのは、論点が「電子書籍 対 紙」になっていきがちなので、議論がそうなったら流れをかえること。
すぐにインターネット対リアル、とかの二軸の議論にしてしまいがちですが、そんなに単純なものではありません。
気をつけて、議論を進めていきたいと思います。
先週iPadがアメリカで発売されて、電子書籍に陽のあたるこの時期にいろんなコトが発表されているので、メモっておきます。
1.
日本電子出版協会(JEPA)が、EPUB日本語要求仕様案を策定したこと。
電子書籍の国際規格も、htmlなどと同じように定められることになるのですが、この中心にいるのが米国の電子書籍標準団体IDPF(International Digital Publishing Forum)です。ここで定められる規格が唯一の標準規格になるということが決まったわけではありませんが、今のところ有力です。
現在のバージョンは、「OPS (Open Publication Structure) 2.0v1.0」です。米国の機関ですから、自然と英語のものを中心に考えていくことになるので、縦書きであるとか、縦書きの中に横文字が入ることだとか、ルビ(よみがな)だとかは、現状IDPFでは考慮していません。このことに関して注文をつけたものです。
要求仕様案(英語)本文は
http://www.jepa.or.jp/press_release/reqEPUBJ.html
日本語の解説は
http://www.jepa.or.jp/press_release/epub_jp_pressrelease.html
です。
これは聞いた話なんで本当かどうかわかりませんが、日本としては、同じ漢字を使う中国が縦書きの仕様を要求するだろうから、その尻馬に乗るつもりだったんだそうです。ところが、中国は電子書籍の仕様には横書きがあれば十分との立場を取ったので大慌てした、ということでした。
何もアクションせずに、知らないうちに電子書籍=横書きのみ、にならなくて良かった、っていうことです。
2.
amazonから買ったKindle用の書籍がiPadでも読めるアプリをamazonが無料で配布しています。
ダウンロードは
http://itunes.apple.com/jp/app/kindle/id302584613?mt=8
から。
これで出版社側は安心してamazonで供給できるようになったというわけです。
今日はこの二つ。
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