20110430

松本。雨。

なに、今日のこの新聞一面。「首相、東電免責を否定」。
昨日の国会で首相が質問に答え、「財源は国民の税金。国が全ての賠償責任を負うのは違うのではないか」と答弁したのだという。
東電の清水社長は免責適用もありうるのではないか、と発言していた。

この「免責」というのは、原子力損害賠償法に定められた内容のことである。
この法律には「異常に巨大な天災地変」時は免責する規定があり、「莫大(ばくだい)な災害が起きた場合に電力会社の責任を無視して全部国がみる規定になっている。
これを根拠に、東電は発言している。
もっともなことだと思う。
電力会社は、自分からすすんで原発を設置してきたのではない。
このような法律があり、いざとなれば国家が賠償してくれるから、と、国策にそって原発設置を行ってきたのだ。
それゆえ、設置にあたっては自らの基準ではなく、国家が認定する基準に従ってきたのだ。

それが、実際に「異常に巨大な天災地変」が起こったら、国は逃げるのだ。
今回の東日本大震災を過小な災害と認定するのか?

あ〜あ、
今回の原発事故後の処理を見ていると、この国の政府は国民の生命の安全はあん円考えていないことはよくわかった。
それでも、企業は守るのかと思っていた。
結局、国策にしたがってきた企業も、いざとなると見殺しである。
こんな国に、これ以上いても、国家は守ってくれないぞ。
逃げ出すしかないじゃないか、こんな国から。
情けない。