晴れ。

20121210


ワタクシが勤務するオートノミーは、昨年ヒューレット・パッカードに買収されてグループ会社になったのだが、買収後1年かかって買収のシナジーを感じさせる商品が発表された。「HPパフォーマンス・スイート」という商品である。
アメリカでは「C-スイート」といって、「CEO」「CFO」「CMO」などの「CxO」が毎日見るダッシュボードがある。
各部門の責任者が自分の責任範囲に関して速報が出るダッシュボードだ。
財務責任者は自社の財務状況や株価など、
マーケティング責任者は、広告の状況やソーシャルメディアにおける自社の評判など、
をチェックできるようになっていて、これのエグゼクティブ・サマリーがCEOには表示されるようになっている。
一方、現場には自分の責任範囲に絞ったより一層詳しい情報が表示されるようになっている。
たとえばテレビ広告担当者であれば提供番組やスポットの視聴率速報であったりとか、モニタリングの結果など。インターネット担当者は、自社サイトのアクセス状況やオンライン広告の状況など。
これは、各社がオーダメイドで作っているケースが多いのだが、HPの今回の商品はこれをパッケージ化したもの。この中に「マーケティング・パフォーマンス・スイート」も入っているのである。

アメリカ生まれのアドテクは、なにせ金融業界で育ったエンジニアたちが開発しているケースがほとんどだから、用語も、考え方も金融業界渡来のものが多い。
「ROI」なんていう用語もそうだ。
金融業界では悪いうわさがソーシャルメディアで飛び交えば、即座に手を打つ必要があるから、いちいちレポーティングなんかしないで、自動的に自分のポートフォリオの修正が行われるようになっているのだ。だから、アメリカ製のアドテク商品は、これと同じようにレポーティングなんかせずに、どんどん広告のバイイングの方針を変えてしまうように考えられている。
しかし、これは日本の企業にはそぐわない。以前に決めたバイイングの方針はソーシャルメディアで誰かがちょっとくらいガタガタ言ってもそう簡単には変えないでそのまま行き、万が一方針を変えるというなら、レポートして根拠を示した上で決済を受ける、というのが普通だ。

今回のパフォーマンス・スイートは、レポートが主眼になっている。
これなら日本企業のみなさんにも理解してもらいやすい。
もう少しすれば、これをみなさんにお勧めできるようになるはず。
これは楽しみである。

夜、日本ケンタッキー・フライド・チキンの川波さんなどが主催した本年クリスマス・パーティ第一弾、があった。
伊藤ハムのハム係長に名刺をいただいた。

20121210_HamKakaricho

うれしい。