中国は日本の隣だ。
なにせ、東京を飛び立った上海行きのフライトは「ただいま長崎空港上空雨を通過しましたので、当機は徐々に下降してまいります」というくらいの距離感なのである。
尖閣諸島をめぐる領土問題などはあるが、地理的な近さ故に、東京に住んでいると中国もマーケットとして見つめることになる。
アメリカ人が苦労しながらもラテン・アメリカをマーケットにし、イギリスがヨーロッパ大陸をマーケットとして見るのと同じ、ごく自然なことである。
最近、中国マーケットを含むマーケティング案件がいくつかある。知人にも中国でのマーケティングの経験の豊富な人も何人か居り、参考にさせてもらっている。
こうした人に進められて読んだ、ちょっと怖い本がこれである。
この本では、
中国共産党中央委員204名中、家族または親戚で外国国籍を取得して移住済みなのが187名もいるのだと言っている。また、この人たちよりも若い中央委員候補167名中142名が海外拠点を確保しているのだという。
幹部がいつでも逃げられるように準備している国になんか未来はないというのである。
中国の最も大きなな問題点は環境破壊なのだという。
大気汚染、PM2.5問題は、日本にも余波が及んでいるので報道されているが、もう水資源が自浄不可能なほどに汚染されているのだというのである。
沿岸部の工業化に伴い、多量の水が必要となって、水資源を乱開発してめちゃくちゃにしてしまった。地下水は汲み上げられるだけ汲み上げてしまったので、もうこれ以上はムリ、という所まで来ている。
汚染された水をそのまま流すので、川も湖沼も汚れきっている。この水を飲んだ家畜や、この水で育った農作物を食べているし、調理にも使っているのだから、中国産の食べ物は全て危険なのだという。
対策はほとんどなされていないから、いずれ中国は生き物が住めるところではなくなる、というのである。
だから中国の高官はせっせと海外に拠点を作り、本当に危なくなったらいつでも逃げ出せるようにしているというのである。
本当かな。
本当だとしたら、世界が破綻する。
中国に対しては、我々は何も文句を言える状況にない。しかし、もしこれが本当なら、迷惑なことである。
日本人は、原子力発電所を壊してしまい、放射性物質を拡散させて、世界に迷惑をかけている。
だから、あまり「中国は迷惑だ」と強く言っても「おまえこそ」と言われてしまう立場にある。
とはいえ、死ぬのは嫌だ。