サッカー評論家の松木安太郎さんの解説が大好きである。とにかくわかりやすい。選手の固有名じゃなくて背番号で「22番、もっと右だぁ〜」とか言ってくれるので、ナショナル・チームの背番号が所属チームのと違っていたりしても画面でわかりやすい。
先日、シュート本数は23本と相手の5本を圧倒しているのに全然点が取れないし合いを見ていた。実況アナウンサーが「シュート数では圧倒しているんですがねぇ」と松木さんに振ると「べつにシュートの数で争っているんじゃないからシュートの本数を数えてもしかたないんです」って言っているのを聞いて、目標設定の柔軟な変更のできなKPIの例を思い出してしまって笑ってしまった。

KGIとKPIに「KGIやKPIをどのように設定したらよいかわからない」という話がいまだによくある。よくわからないで設定しているから、途中でKPIに未達が発生してもほったらかしであるケースがよくある。

KGIやKPIの設定なんて簡単である。
KGIは、必ず経営に用いる数値を使う。売上とか、利益とかである。このためには日とか週とか月といった単位でどのように目標を設定してこれを監視していくか、というだけの話である。

月に一回しか給料が入ってこないサラリーマンが「1年で100万円貯める」というKGIを設定した時のKPIの例はこのようである。

20150703KGI01

ところが、3月と4月の歓送迎会の時期に調子に乗ってしまって飲み会にお金を使ってしまって2カ月連続で未達が発生した。

20150703KGI02

この例だと、夏のボーナスで2万円余計に貯金することでKPIの修正を行った。でも、物事はこんなに簡単にはいかないので、5月以後、食費をちょっと、本代をちょっと、CD代をちょっと、とか、もっと細かく調整していくというのがよくあるケースで、そうなるとそれまで監視してこなかった食費や本代やCD代も監視の対象になるのである。

企業の場合は
・年間売上1億2000万円。これがKGI。
・これまでの客単価は100万円なので、120顧客。月にならすと10顧客。これがKPI1。
・これまで1成約のためには5見込み顧客と商談しなくてはならなかったという実績。これがKPI2。
・KPI2から、年間に商談を行なう見込顧客の数は600。月に50。これはKPI1を達成するための1レイヤー下のKPI1-1。
ここまで決めて実施してみたら、顧客が増えるとどうしても予算の低い顧客の仕事も受けざるをえないという新知見が発生した。客単価を80万円に修正すると、KPI1はその分数値が上がるし、それに伴ってKPI1-1の見直しも必要になる。ひょっとすると、「5社と商談すれば1件は成約する」というKPI2も見直しが必要になってくるかもしれない。

サッカーのシュートの場合、「5本シュートすれば1本は入る」というアナウンサー氏の知見が否定されて、まだ新たなKPIが発見できていないのである。
なんか、こういう話が多いな、というのが最近の感想である。