私はこのブログを始めてから見出しにある「インターネットで本当にコミュニケーションは変わったのかなあ? 購買行動は変わったのかなぁ?」は変えていない。
インターネットなんか無い頃から生きている私にとっては「インターネットなかった頃ある今」の違いが大変興味深いものがあるからだ。

今となっては、物心ついたころにはインターネットがある世代に「以前はオフィスに来てもらう人にはファックスというもので地図を送っていたのだよ」とか「出かけるときには壁に貼った地図で電車の所要時間を予想して余裕を持って出かけたものだよ。その地図はリクルートの出していた『住宅情報』という雑誌に付いていたもの」だなんて昔話を語ってあげるくらい。

2016年に入って「週刊文春」を起点に、SMAP解散騒動とベッキー休業騒動が立て続けに起こった。

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http://www.zassi.net/detail.cgi?gouno=48225

芸能界は、インターネットによるコミュニケーションの変化を実感したのだと思う。
グループとしての活動は番組「SMAP SMAP」とユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどのコマーシャル出演のみで、それ以外はすべてソロ活動のSMAPがもし解散したとしても活動には大した影響がない。また、所属事務所がジャニーズ事務所であっても他の事務所でも、一般の人には何の関係もない。でも、インターネットを通じて国民が「ジャニーズ事務所所属のSMAPのままでいること」を選んだのだ。
ベッキーの場合は「不倫なんかしたベッキーはテレビで見たくない」「いくらミュージシャンでも不倫するような奴の音楽はサイテー」ということを選んだのだ。

芸能界から干されたはずの小林幸子さんは、どういうわけだか「ニコニコ動画」たら言う(笑)わけのわからん場所で人気を取り戻して「特別枠」とはいえ2015年の紅白歌合戦に復帰を果たしてしまった。どうやら、芸能界が戦後70年以上培ってきた方法論が通じなくなった、ということに気が付き始めているのだろうな、と思う。

週刊誌が火をつけ、テレビが追随して、ネットで拡散する。
テレビ一極時代にできた芸能界の秩序とは違うところで、人々の気持ちが動いているのだ、ということ。
そして、人々の気持ちはきわめて保守的であること。
これに気がついたんじゃないかな。