Netgeekの「プリウス乗りの高齢ドライバーが前進と後退を間違える理由がついに判明」という2016年1月6日の記事をFacebookで紹介したら大きな反響があった。
プリウスのギア・セレクターは各ポジションがこういう位置に並んでいる。

ところが、マニュアル・シフトのギア・セレクターはどのクルマもこのレイアウト。

アイシン精機のリクルートページから
http://www.aisin-ai.co.jp/recruit/html/whatsMT02.html
http://www.aisin-ai.co.jp/recruit/html/whatsMT02.html
プリウスの「前進」(D)の位置がマニュアル車の「後進」(バック:R)の位置と同じだというのである。
私は自分のクルマを持たなくなって10年以上が経つ。クルマが必要なときはレンタカーを使っているけれど、いろんなクルマにかわるがわる乗ることができるのは、レバーやセレクターの位置や機能がほぼ同じだからだ。
私はスポーツ・カーが好きだったので、自分で買うクルマは基本的にマニュアル・シフトのクルマだった。
レンタカーには、ほとんどマニュアル・シフトのクルマはないので、オートマチック車を利用するわけだけれど、オートマチック車のギア・セレクターは直線的に、上から
P
R
N
D
と並んでいるのが普通なので、困ることはなかった。
この写真を見るとプリウスのギア・セレクターはオートマチック車とは異なり、左右にも動くようである。左右にも動くのはマニュアル・シフトのギア・セレクターなので、ついついマニュアル車の感覚でバックするつもりでプリウスの「前進」の位置に入れてしまうこと……いかにもありそうだ。
たまたまこれまでプリウスを利用したことはなかったから、プリウスのギア・セレクターがこうなっていたとは知らなかった。でも、この記事を読むとプリウスだけじゃなくてトヨタのSAI、ホンダのフィット(ハイブリッド)、三菱アウトランダー(PHEV)、マツダ アクセラ(ハイブリッド)、日産リーフは、プリウスと同じレイアウトなのだそうだ。
トヨタがどうしてプリウスでこういうレイアウトを採用し、他社がこれに追随したのかわからないけれど、車種によって操作がちがえば、レンタカーで借りてとっさの時などに事故が起こりやすい。
自動車業界は、一般的な操作の方法には変なクリエイティビティなんか発揮しないで、統一したほうがいいと思う。
自動運転が実用化されて、人間が道路上の安全に気を配らなくても良くなるのはまだ少し先の話だ。それまで、いくらAIが発達しても人間がその場その場で判断しながら運転しなければならない。いち早く、統一してほしいと思う。