インターネット広告でも動画広告がプレゼンスを占めるようになってきたけれど、電車の中でも動画広告がどんどん増えている。
以前から東急線などでは積極的にセールスしていたわけだけれど、山手線が新型車両E235系では、当初の計画では、中吊り広告を廃止し、モニター広告に変えるという発表であったが、中吊り広告は継続することとなった。それでも窓上の部分はモニターとなり、動画広告が流されている。
ところが、これがまた煩いのである。
いまの電車の中の乗客の行動を観察していると、7人がけのシートのほぼ7人がスマートフォンを覗き込んでいる。たまに文庫本を読んでいる人を見かけることがあるけれど、何もしないで広告を見てくれている人なんて、ほとんどいない。着席しないで吊革にぶら下がっている人の中にはボーッとこの動画広告を見ている人もいるにはいるけれど、その数は大変少ない。
今、電車の中という、通勤通学者が一日のうちのけっこう長い時間を過ごすスペースで広告をするとしたらどういう手法がいいのか? これに動画広告は当たらないと思う。スマートフォンで乗客は何をしているのか? ゲームなのか? SNSなのか? メールを読んでいるのか? ニュース・アプリなのか? こういう部分をきっちりチェックして、そのうえで、リアルな「車内」というスペースをどう活用するのか?
こういうふうに考えてみよう。