マーク・ジェフリーの『データ・ドリブン・マーケティング』の日本語訳が出た。





データ・ドリブン・マーケティングを志す人にとっては、基本中の基本的な本である。

この本がアメリカで発刊されたのは2010年。なんと7年前の本である。もうこの本の日本語訳はずっと出ないのだと思っていた。

私がWeb広告研究会のBig Data研究委員会で語っていたことは実はほとんどこの本に書かれていたことなんである。

 

日本語版のタイトルは『データ・ドリブン・マーケティング : 最低限知っておくべき15の指標』になっている。この15の指標とは以下のものである。
 

1.       ブランド認知率

2.       お試し

3.       解約(離反)率

4.       顧客満足度

5.       オファー応諾率

6.       利益

7.       正味現在価値

8.       内部収益率

9.       投資回収期間

10.    顧客生涯価値

11.    クリック単価

12.    トランザクション コンバージョン率

13.    広告費用対効果

14.    直帰率

15.    口コミ増幅係数


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から10は伝統的なマーケティング指標だけれど、多くのデジタル・マーケターにはあまり馴染みがないかもしれない。たとえば「利益はマーケティング・セクションの仕事ではない」といったように。一方でデジタル・マーケターは11から14にこだわったり、ソーシャル・メディアに関わる人は15も意識していたりするかもしれない。

もちろん著者はこの15の指標でデータ・ドリブン・マーケティングが完成するなどとは一言も言っていない。むしろこの15の指標は「重要度が高い指標」としていて、英語版のウェブサイトからは、この本で紹介された定量分析例を読者が実践できるExcelのテンプレートがダウンロードできるようになっている。

「当ブランドではこの手法はあてはまらない」だなんて言わないで、一度この本にかかれていることをそのまま実施してみることをお勧めする。

その上で、ここに紹介されていない指標も使ってみたり、逆にこの15の指標の一部を無視したりしてみても良いのではないか。

なにせ、この本は発刊後7年も生き残った本なのである。この7年の間に時代遅れになった指標は一つもない。データ・ドリブン・マーケティングの基本をしっかり身につけて実践されると良いと思う。