Dennis 50

インターネットで本当にコミュニケーションは変わったのかなあ? 購買行動は変わったのかなぁ? できる限り、実験してみたいと思います。

本やDVD、映画、テレビ

2018/12/10(月) 曇り アイドルといわれている人にも筆力の素晴らしい人がいた

アイドルといわれている人にも筆力の素晴らしい人がいた。乃木坂46の高原一実さんである。

トラペジウム
高山 一実
KADOKAWA
2018-11-28


実は私はこの人が乃木坂46の第1回オーディションを通過したアイドルだということは知らないで、本屋でこの本を買ったのである。
この本の題材はアイドル。主人公は、オーディションで既存のアイドル事務所に入ろうとしないで自分でアイドル・グループを作ろうと駆け回る高校1年生の女子。県の東西南北から1人ずつの4人組のアイドル・グループを結成しようと人集めをしていく話。
これも全然知らなかったけれど、雑誌「ダ・ヴィンチ」に2年以上も連載されていた小説なのである。
この人の筆の力はすごい。一つ一つの描写は正確で情景が容易に想像できるし、物語の構成も素晴らしい。優秀な編集者が付いていたのかもしれないけれど、才能がないとこのように一つの物語を2年以上もかかって組み上げていくのは無理だと思う。
タイトルのトラペジウムの意味は、「不等辺四角形」だそうである。東西南北の「輝く星たち」を仲間にした話だからこのタイトルなんだそうである。。
アイドルと呼ばれている人の中にも、こういう才能を持った人がいるんだね。
ちなみにこの本は、オリコンの2018年12月10付BOOKランキングの「文芸書」部門で1位になったのだそうである。


同じアイドルでも、ジャニーズ事務所所属の加藤シゲアキという才能もある。彼もまた素晴らしい。

ピンクとグレー (角川文庫)
加藤 シゲアキ
KADOKAWA/角川書店
2014-02-25


閃光スクランブル (角川文庫)
加藤 シゲアキ
KADOKAWA/角川書店
2015-11-25



Burn.-バーン- (角川文庫)
加藤 シゲアキ
KADOKAWA
2017-07-25



傘をもたない蟻たちは (角川文庫)
加藤 シゲアキ
KADOKAWA
2018-06-15








私は音楽の仕事をかじってはいるけれど、どうしてもアイドルの世界は理解できない。どうすれば人気がでるのか、わからないのだ。
このことを素晴らしく表現している小説がある。朝井 リョウさんの「武道館」である。

武道館 (文春文庫)
朝井 リョウ
文藝春秋
2018-03-09


こちらはアイドル・グループが武道館公演を目標に頑張っていく姿と、そのウラの葛藤を描いた作品である。
この中に印象的なセリフがある。振り付けの先生が「あんたたち、ここまでよくがんばった」という時に言ったセリフ。

いつでもかわいく、きれいでいなくちゃいけないのに、恋はしちゃダメ。
歌とダンスが仕事なのに、あんまり上手すぎるとファンがつかなくなる。
ファンは、
売れてほしいからCDをいっぱい買うけど、高いものを身に着けているとがっかりする。
売れて忙しくなってほしいけど、ブログは頻繁に更新してほしい。
求められていることは両立しないのに、そのどっちにも応えてあげてる。
そうしたら、この子たちは何でも応えてくれるんだ!って思われて、もっといろんな要求が飛んでくるようになる。

こういうことを言って、メンバーをほめるのである。

芸を極めて上手になるとファンが離れていくアイドルというもの。
どうしても私には良さが理解できない領域である。

2018/06/06(水) 雨 暗号通貨が資金洗浄に使われるというストーリー『欧州開戦』

ジャック・ライアン・シリーズの新作『欧州開戦』は、ロシアがリトアニアに侵攻する話だが、このストーリーの縦糸には、ロシアの大統領が不正取得した巨万の富の資金洗浄に暗号通貨が使われるということがある。

この本を読んで、ビットコインのこの1年間のチャートを見ていたら「ビットコインが急騰したときには、本当にこういう資金洗浄が行われていたのかもしれないな、という気分になった。

20180606BitcoinChart
https://bitflyer.com/ja-jp/bitcoin-chart

欧州開戦1
マーク・グリーニー
新潮社
2018-04-27


欧州開戦2 (新潮文庫)
マーク グリーニー
新潮社
2018-04-27


欧州開戦3
マーク・グリーニー
新潮社
2018-05-29


欧州開戦4
マーク・グリーニー
新潮社
2018-05-29



2018/05/29(火) 晴れ 数値で仕事をする大事なことがこの本には詰まっている『孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術』

タイトルで損する本というのがよくある。
三木雄信さんという著者の『孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術』もそんな本の一つだ。



著者は、ソフトバンクで孫さんの下にいて、あるとあらゆる事を数値化して、孫さんを納得させて数々のプロジェクトを成功に導いた人なのだそうだ。

この本が、数値を使ってプロジェクトを運営し、ひいては経営に生かしていくのに大事なことが詰まっている。
目次を見ただけで、これがよく分かる。

【目次】
■「数値化仕事術」を実践するための7つのポイント■
1)数字は、「与えられるもの」ではなく、自分で「取りにいくもの」
2)数値化の目的は、「どうだったか」ではなく「どうするか
3)数値化のファーストステップは「分ける」。数える前にまず分けろ! 
4)問題のありかが見えてきたら、さらに細かく分けて計測してみる
5)数値化のゴールは、現実の問題を「数式で表す」こと
6)数値化したら、あとはPDCAを高速で回し続ける
7)問題解決後も数字でチェックを続け、環境変化にいち早く気づく
■問題解決に絶対役立つ「データ分析・7つ道具」■
1)プロセス分析
2)散布図と単回帰分析
3)重回帰分析
4)パレート図分析
5)T勘定
6)差異分析
7)LTV分析
■よくある「間違った数値化」パターン■
1)数字の単位、定義、解釈が曖昧 
2)「分け方」が甘い、あるいは不適切
3)計測している数字がゴールと結びついていない
4)数字の「マンネリ化」
5)数字の「内向き化」
6)PLAN(分析)ばかりでDO(実行)していない
7)相反する二つの数字を同時に達成しようとしている
■三つの「数値化のワナ」■
1)「累積」のマジック
2)「平均値」のマジック
3)「配賦」のマジック
■「数字に強い人」は知っている理論・法則■
1)大数の法則と期待値
2)鮭の卵理論
3)72の法則
4)限界効用逓減の法則
5)ダンバー数
6)マジックナンバー7
7)イノベーター理論とキャズム理論

実はこれらのことは実行はそんなに難しいことではない。この本には、ほぼExcelでできる範囲でやり方も書いてある。もちろん、複雑な作業にはアドインをインストールしないといけない内容もあるけれど「Rを書きましょう」とか「高価なツールを買いましょう」ということは書いてない。(もちろん高価なツールがあれば、もっと簡単にできることも多いけれど)

孫さんがどのくらいすごいか、ということはこの本の冒頭と末尾には書かれているけれど、別にこの本は孫正義に関する本ではない。でも『孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術』というタイトルにしてしまったおかげでまるで孫さんに関する本みたいに見えてしまうのがとても残念だ。
特に
■「数値化仕事術」を実践するための7つのポイント■
1)数字は、「与えられるもの」ではなく、自分で「取りにいくもの」
2)数値化の目的は、「どうだったか」ではなく「どうするか
はとても重要なこと。
数字のために数字を作るようになってしまっては本末転倒だからね。

2018/05/09(水) 雨 誉田哲也さんのひさしぶりのバンド小説『あの夏、二人のルカ』が楽しかった

誉田哲也さんは、『ジウ』とか『ストロベリーナイト』のシリーズの警察小説で人気の作家だけれど、私はこっち系はパス。『武士道シックスティーン』に代表される学園ものが大好きだ。

特にその中でも『疾風ガール』『ガール・ミーツ・ガール』といったバンドをやる女子の作品が好きなのだけれど、「武士道」シリーズは2007年に『武士道シックスティーン』、2008年に『武士道セブンティーン』、2009年に『武士道エイティーン』と立て続けに出版された後、2015年に出演者たちが大学生になった『武士道ジェネレーション』が出て以来、出版されていない。『疾風ガール』『ガール・ミーツ・ガール』の柏木夏美シリーズに至っては2009年以来出ていない。
ここにきて、やっとバンド少女たちの物語『あの夏、二人のルカ』が出た。

あの夏、二人のルカ
誉田 哲也
KADOKAWA
2018-04-27





今から14年前にプロ・デビュー寸前までいったバンドとその解散、そして14年経った今のお話だ。

誉田哲也さんは、擬音の表現がとてもうまい。
『武士道』シリーズでも、県道のシーンは「メーン」「コテー」とかではなく、「ンメアァァーッ」「カテアッ、タァァァー」だった。おもしろいよね。

今回の『あの夏、二人のルカ』では音の表現。すごい。

「ジャーン。ドッドッパンドド、ドパドッ、タンドド、タドドタドドタドドタドドジャッ、ダロロロロロダロロロロロダロロロロ、ジャーンッ、テケトン。」

ああ、もうこれだけでどんなドラム・フレーズか、手に取るようにわかるよね。
最後が「テケトトン」じゃなくて「テケトン」なところに、このドラマーの気持ちがすごく表現されているよね。

16ビートの「ハネ」を説明する場面。

「ツックツックツックツック、ツックツックツックツック」

ああ、そうだよ、こういうことだよ。
特に「、」が入っている場所がいいね。16ビート感がとても良く出ている。最初の「ツックツック」の後に「、」を入れちゃいたくなるけど、ここは2拍終わるところまで我慢しなくっちゃ。

セリフも音楽的でいいよ。

「だって、あたしの後釜なんでしょ、そいつ。だったらリズムキープくらいちゃんとしろよ。スネアのリムショットくらい狙って叩けるようにしとけよ。緊張のあまり手汗ですべるのか? スティック何度も放り投げてんじゃねえよ。そこ、キックはダブルだろ。あたしはずっとダブルで踏んでたぞ。勝手にシングルにして誤魔化してんじゃねえよ。ハット、オープンにするたびにモタってんじゃねえよ。タム回すとき、スティック同士がカチャカチャ当たって、何回も空振ってんじゃねえよ。下手糞、下手糞、ヘタクソ、ドヘタクソーーー。」

ああ。よくこんなこと言ってたなぁ。

ストーリーも素敵だけれど、もう、こういう表現だけで私はオッケ。








武士道エイティーン (文春文庫)
誉田 哲也
文藝春秋
2012-02-10



武士道ジェネレーション
誉田 哲也
文藝春秋
2015-07-30



疾風ガール (光文社文庫)
誉田 哲也
光文社
2009-04-09







2018/03/01(木) 晴れ 「広告文は社長の代筆をするものではない」

宣伝会議から出ている『日本の歴史的広告』という本をパラパラとめくっていたら、日本の広告の巨人、片岡敏郎さんの言葉が目に飛び込んできた。
「広告文は社長や担当部課の代筆をするものではない。商品の代筆をして使う人たちを喜ばせるものである」

もう長いことずっと、こんな言葉を忘れてしまっていたよ。
最近は、経済状況や広告のデジタル化もあってか、どうしても広告の方向が「社長や担当部課の代筆をする」方向に行ってしまっていないか? 「使う人たちを喜ばせる」ことを忘れていないか?
そんな気持ちになった。
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