Dennis 50

インターネットで本当にコミュニケーションは変わったのかなあ? 購買行動は変わったのかなぁ? できる限り、実験してみたいと思います。

経済のこと

2018/01/12(金) 晴れ お金を送るコスト

甥っ子には毎年必ずお正月に長野県松本市の「おじいちゃんの家」でお年玉を渡してきた。ところが今年は大学受験ということで松本に来なかった。電話で話したところ「お年玉は現金書留で送ってほしい」というので送った。
「LINE PAY」でも「PayPalでもなんでもいいよ」と言ったのだが、お年玉はポチ袋に入った形で受け取りたいみたいだった。

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現金書留だなんて使うのは何十年ぶりだ。
郵便局に行くとまず現金封筒を購入。21円である。
手紙と1万円を入れて窓口に持っていくと、中にいくら入っているか聞かれたので1万円と答えると、料金は512円だという。普通郵便82円と書留代430円だそうである。現金封筒の代金と合わせると533円。けっこうな金額である。

ジャパンネット銀行だと、他行あて3万円未満172円、3万円以上で270円で、ここしばらくでこの金額にすっかり慣れてしまったので、533円の高さにはびっくり。
故あって昨年末に信用金庫とのお取引を始めたのだけれど、信用金庫の窓口からの振込だと3万円以上864円。これは今となっては異常だよね。口座ができてお金が入っていても、キャッシュカードが届くまでは、仕方がなくこの手数料を支払っていた。

送金コストは、なぜ今もこんなに高いのか?
とくに海外送金の手数料である。ジャパンネット銀行からは海外送金ができないので、取引のあるもう一つの銀行であるみずほ銀行から海外に送金すると一律5,500円がかかり、この他に海外で発生する手数料について、「依頼人負担」をお客さまが選択された場合は、別途、コルレス先支払手数料2,500円が必要となるので、しめて8,000円。そうそう簡単には送金したくなくなる手数料である。しかも、事前に「外国送金サービス申込書」および「外国送金明細書」の提出が必要となる。しかも「受取人との関係、送金目的、送金頻度、一回当たりの送金額」等が事前にご提出いただいた外国送金明細書の記載内容と異なることが判明した場合は、お取り扱いできません」とのことである。
インターネット銀行の中でも海外送金ができる銀行もあり、楽天銀行はその一つである。楽天銀行では、ドルなどの外貨で送金すれば1件あたり1,000円で済むのだけれど、海外からの送金の受取には1件あたり2,000円がかかる。
最近は、海外との小口のお金のやり取りは、ほとんどPayPalになってしまった。PayPalだと、お金を受け取るときは海外からで月間30万円以下だと3.9%+1件あたり40円。PayPalから銀行口座にお金を移す時に5万円未満の場合 250円かかる。だけれどそれだけ。10万円受け取るのに3,940円。これでも「安い」とはいえないよね。

こうなると、海外の小口送金はビットコインを使いたくなる。
日本の取引所の場合、GMOコインは送金手数料無料。GMOコインがこれを負担するのだそうである。
bitFlyerは1件あたり0.0004 BTC。本日のBTC/JPYは約170万円だから約680円。coincheckは0.0005 BTCだから850円程度になる。
別にビットコインの相場を張る気なんか全く無いけれど、もう銀行のシステムなんか使う気にもならないよね。

2017/03/14(火) 曇り なぜグローバル企業は日本のことなんかどうでもいいのか?

「America First」ドナルド・トランプ大統領が就任したり、イギリスがEUから脱退したり、フランスやドイツなどで極右的政権誕生の可能性が取りざたされたりしています。この一連の流れが示すのが「アンチ・グローバリスム」です。
「グローバリズム」とは、地球を一つの共同体とみなし、世界の一体化(グローバル化)を進める思想のことです。現代では、グローバル企業が国境なんか関係なく地球規模で経済活動を展開する行為や、自由貿易および市場主義経済を全地球上に拡大させる思想などを表しています。
「グローバリズム」は「ネオ・リベラリズム」の考え方の普及と関連があります。「ネオ・リベラリズム」は、市場経済に対して個人の自由や市場原理を再評価し、政府による個人や市場への介入は最低限とすべきという考え方です。
(ジョセフ・E・スティグリッツ 『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』278-304ページ)

世界を不幸にしたグローバリズムの正体
ジョセフ・E. スティグリッツ
徳間書店
2002-05


ドナルド・レーガン以降のアメリカの歴代の政権はこのような考え方のもと、アメリカに本社を置くグローバル企業が世界の隅々で活動できるように後押しし、その結果我々が使っているパソコンはWindowsマシンかAppleなどのアメリカ企業のもの、使っているソフトウエアはMicrosoft Officeなどのアメリカ企業のもの、使っているサービスはGoogleやFacebookなどの、これまたアメリカ企業のもの、という風になっていったのです。
現在アメリカで成功しているグローバル企業のほとんどは根底に「ネオ・リベラリズム」の考え方があり、政府による個人や市場への介入は最低限とすべきという考え方です。

これらの企業にとって非常に邪魔なのは各国の政府や国ごとに異なる法規制や商習慣です。
いくら大きなグローバル企業といえどもリソースは限られていますから、同じ努力でスコスコと売れるマーケットにならいくらでも肩入れするけれども、頑張っても頑張っても売れないマーケットに関してはどんどん腰が引けていき、場合によっては撤退ということになります。
2016年にアメリカの自動車メーカー、フォードが日本市場からの撤退を表明しましたが、これなどがこの代表です。

グローバル企業から見えているグローバル・マーケットとその中での日本マーケットの位置と言うのはどのようなものなのでしょうか?
例えとして、いま日本全国を相手にしている企業に対し、ある地域だけが特殊なルールを定めて「こうじゃないと商売できない」という事態になったらどうなるかを考えてみましょう。
世界のGDP合計は日本円換算で約8000兆円です。
それに対し、日本のGDPは約500兆円です。世界に占める日本の割合は約6.5%ということになります。
こういう県を日本で探してみると、愛知県が該当しました。愛知県の県民総生産は35兆4475億円で、日本のGDPの約7%を占める県なんです。
 
この愛知県が、たとえば「地元企業の出店ならいいけど、それ以外の地域に本社のある企業の出店禁止」とか「環境保護のため愛知県産の木材だけを燃料とする自動車しか売っちゃダメ」とか「愛知県では地元企業以外のプリンタやコピー機を使ったらダメ」などというルールを作ったら? 
または、ルールじゃないけど「地元のトヨタが強すぎてホンダも日産も全然売れない」とか「食習慣が他の地域と違いすぎて、赤味噌とソース以外の調味料が全然売れない」とかいう、人々の気持ちが他の全国と全然違っていたら?
愛知県だけに特別の製品とかサービス、仕様を用意しなければいけなくなりますね。だとしたら日本企業はどうするでしょうか?
ホンダや日産は愛知県向けに愛知県産の木材が効率よく使える木炭自動車を開発するのでしょうか?
キヤノンやエプソンは愛知県に本社を移すでしょうか? または、愛知県のために独立した法人を作り、ここで生産したプリンタやコピー機を愛知県のためだけに供給するでしょうか?
キッコーマンや味の素は愛知県マーケットのために、赤味噌やソースを開発して売るでしょうか?

この「全体の6%とか7%」というのが実に微妙な数値ですね。
「愛知県は非常に重要なマーケットだから愛知県に投資して商売を伸ばそう」という会社と「愛知県には割くリソースはもったいないから、同じ努力で普通に売れる他県で頑張ろう。ついては愛知県からは撤退しよう」という会社の両方がありそうです。

昔の日本はすごかったです。
世界のGDPに占める日本の割合はもっともっと高かったのです。
20170314_GDP_Share_USA_China_Japan
http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2009/2009honbun/html/i3110000.html

一番のピークは1994-95年の18%。この頃は、世界の富の2割近くをこの日本が生み出していたのです。2割近くもあると、本社も「日本のマーケットが多少特殊だろうが、かわった商習慣があろうが、ここに投資して、リソースもここに割こう」と考えます。ところが6%とか7%で、しかも商売には相当の努力が必要だとなると、このマーケットに腰が引ける可能性が高くなってしまいます。
今の世界における日本は、日本における愛知県と同じようなものなのです。
あなたが日本全体をマーケットとする企業の経営者なら愛知県はどう扱いますか?
あなたがグローバル企業の経営者なら日本はどう扱いますか? もし「私が日本出身だから日本は重視する」と言ったら、それは株主からなんと言われますか?

2016/12/22(木) 曇り 今年も年末ジャンボを買いました

Autonomyの勤務地が新橋だった頃から新橋駅の烏森口前の「大当たりの名所」宝くじ売り場でジャンボ宝くじを買うようになった。
今年も買ってきたよ。

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ちょっと前まで当せん金は1等前後賞込みで3億円だったのに、5億、7億と増えて、いまでは10億円。
第一回の昭和20(1945)年の当せん金は10万円だったのだそうだ。

今度こそ1等が当たってハリウッドに家を買うので、みなさんよろしくね。

2015/12/05(月) 晴れ 運送を自前でやると何かメリットがあるのか?

アメリカのamazon.comは、自前の飛行機まで大量に用意して物流を自前でやるのだそうだ。

最近街で「LOHACO by ASKUL」のトラックをよく見かけるようになった。

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ヨドバシカメラも「ヨドバシエクストリームサービス便」をスタートさせて都内の配送は自前でやるようになった。

このように配送を自前でやることには何かメリットがあるのだろうか?

物はお店で買って自分で運ぶのじゃなく、インターネットで頼んで配送してもらう時代になった。私も、もうボールペン一本、自分では買いに行かない。ヨドバシカメラとかamazonで頼んで自分はただ家で待っているだけである。そのくせ料金は近所の文房具屋さんで買うより安く、配送料もヨドバシカメラは全部無料、amazonもプライム・サービスに加入しているので無料である。
こんなんで商売やっていけるのであろうか?

ビジネスは、人の不便や不満を解消することによって生まれる。でもいまは不便が解消されすぎちゃって過剰になっているような気がするんである。ムリして配送を自前にして配送料を無料にしたほうが、そりゃ売上は立つだろうけど、全然儲からないよね。
消費者側も、商品の値打ちの他に、自分が動かなくてもいいということに価値を認めてお金を払うようにしよう。そうじゃないと、みんな不幸になる。
 

2016/10/22(土) 曇り 収入印紙って、いったい何のために貼るのだ?

昔からどうしても理解できない税金に「印紙税」がある。
その中でも特に理解不明なのは「取引基本契約書」とか「請負基本契約書」、「業務委託基本契約書(請負)」などの金額の記載のない契約書に貼り付ける4000円の収入印紙である。

20161022

契約書は重要である。仕事を請け負う時に、様々な条件を予め決めておいて、仕事が進行する際に問題にならないようにするために。

上記の「取引基本契約書」とか「請負基本契約書」、「業務委託基本契約書(請負)」などの書類は印紙税法では「7号文書」といっている。この文書は
1) 営業者の間における契約であること 
2) 売買、売買の委託、運送、運送取扱い又は請負のいずれかの取引に関する契約であること
3) 2以上の取引を継続して行うための契約であること 
4) 2以上の取引に共通して適用される取引条件のうち目的物の種類、取扱数量、単価、対価の支払方法、債務不履行の場合の損害賠償の方法又は再販売価格のうちの1以上の事項を定める契約であること 
5) 電気又はガスの供給に関する契約でないこと
という条件を満たす必要があり、逆に言うとこういう契約書で金額が明記されていない「基本契約書」である限り、4000円の収入印紙を貼らなければいけないのである。

一方で「基本契約書」じゃなくて1件1件個別にプロジェクトのために契約を締結する時にはこの契約書には請負金額が記載されることになり「2号文書」と呼ばれる。記載された金額が100万円以下だと貼り付ける収入印紙は200円、100万円を超えて200万円以下なら印紙代は400円である。

今日送られてきた「業務委託基本契約書」は、50万円から70万円を数回請求して終わってしまう。その都度、金額入りの契約書を交わしてくれれば200円の収入印紙を数回買えば良いのだけれど、どうしてもこういう形式じゃないと法務部に通らないと言うので、しかたなく郵便局に4000円の収入印紙を買いに行ったのだった。

そもそも、この印紙税というものは、なぜ支払わなくてはならないのか?
会社の登記とか運転免許証を発行してもらう時などに役所への手数料として払うというのならわかる。または、契約が不履行だった場合、直ちに国が面倒見てくれるならわかる。でも、国がそんなことをしてくれるわけではない。

アダム・スミスは『国富論』の中で、「印紙税や登記税による課税方法は、ごく近代に発明されたものである。とはいえ、わずか一世紀たつかたたぬうちに、印紙税はヨーロッパのいたるところに普及し、登記税もきわめてありふれたものになった。人民のポケットから金をはきださせてしまう術くらい、ある政府が他の政府からいちはやく学びとるものはないのである」と書いている。

国富論 国の豊かさの本質と原因についての研究(上)
アダム・スミス
日本経済新聞社出版局
2007-03-24


国富論 国の豊かさの本質と原因についての研究 (下)
アダム・スミス
日本経済新聞社出版局
2007-03-24


消費税はよく問題になるけれど、この印紙税の件で文句を言っている人はあまり見たことがない。アダム・スミスが言うように、人民のポケットからはきださせる術にハマってしまっているのだろうか?
 
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