Dennis 50

インターネットで本当にコミュニケーションは変わったのかなあ? 購買行動は変わったのかなぁ? できる限り、実験してみたいと思います。

マーケティング・コミュニケーション

2016/03/23(水) 晴れ 週刊文春⇒ヤフトピ⇒テレビ⇒ソーシャル・メディア⇒抹殺、という流れ

『編集会議』2016年春号に掲載されている
『週刊文春』編集長インタビュー「紙の時代は終わった」は、売れないことの言い訳
を面白く読んだ。
インタビューの一部はアドタイのサイトにも掲載されている。

ここしばらくで、週刊文春がキャリアを葬った人々。

ベッキー :活動停止
週刊文春 2016/01/14日号
http://www.zassi.net/detail.cgi?gouno=48225 
20160323_Bunshun_Becky

甘利明 元大臣 :大臣辞職
週刊文春 2016年1月28日号
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/5790
20160323_Bunshun_Amari

宮崎謙介 元国会議員 :議員辞職
週刊文春 2016/02/18日号
http://www.zassi.net/detail.cgi?gouno=48507
20160323_Bunshun_Miyazaki

ショーンK :活動停止
週刊文春 2016/03/24日号
http://www.zassi.net/detail.cgi?gouno=48825
20160323_SeanK

もっと大騒ぎになるかと思ったけれど、テレビ番組での生謝罪でなんとなく事態がしぼんでしまったのは、
SMAP
週刊文春 2015/01/29日号
http://www.zassi.net/detail.cgi?gouno=42326
20160323_Bunshun_SMAP

古くは
作曲家 佐村河内守
週刊文春 2014/02/13日号
http://www.zassi.net/detail.cgi?gouno=35449 
20160323_Samuragouchi

『週刊文春』は、雑誌協会のサイトにある部数算定においても、週刊誌ではダントツである。
期間 : 2014年10月1日〜2015年9月30日発行部数
12
http://www.j-magazine.or.jp/data_002/m1.html
この調査期間は昨年秋までの1年間なので、最近はもっと伸びているはずだ。

2016年頭からの週刊文春の勢いはものすごく、コミュニケーションの流れを変えてしまった。
週刊文春は毎週木曜日発売で、水曜日の夕方16時に速報記事を出す。それがYahoo!トピックスに載れば、他のメディアにもどんどん伝播され、掲載雑誌が発売される頃にはみんなが知っている情報になっている、というのが基本構造である。
これをワイド・ショーが拾い、ソーシャル・メディアに伝播して、ベッキーなどはソーシャル・メディアの圧力に負けて活動を停止してしまった。

この『広報会議』のインタビューでは、
新谷編集長は、まさかベッキーが芸能活動停止にまで追い込まれるとは思っていなかったと語っているし、宮崎議員も議員辞職までいくとは思わなかった、という。
これがソーシャル・メディアの恐ろしさだよね。
世論を瞬時に一気に塗り替えてしまうのはマス・メディアでもYahoo!でもなくソーシャル・メディア。
ソーシャル・メディアって潰すのは得意だけど、新たなものを生むのはあまり得意ではないよね。
もっと生産的に使えないもんだろうか?

 

2016/03/13(日) 曇り ソーシャル・メディアがもたらしたものは「ナマで見るとおもしろいもの」「多くの知らない人と共有できるもの」のようだ

「アメリカではスポーツの生放送がキラー・コンテントになっている」というレポートが出た。
ニールセンのレポート「米国のテレビ・インターネット・ラジオにおけるスポーツコンテンツ視聴動向レポート(YEAR IN SPORT MEDIA REPORT 2015)」である。

20160313_NielsenReportCover

http://www.nielsen.com/content/dam/nielsenglobal/jp/docs/report/2016/JP%202015%20Year%20In%20Sports%20Report.pdf

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌といったマス・メディアにウェブ・メディアが加わり、メディアの細分化が起こっていて、ニュースやドラマといったテレビの各ジャンルでは視聴者数をぐっと落としているのに、アメリカのスポーツに関してはそれは例外。
2015 年には、地上波とケーブルテレビでのスポーツ番組放送時間は12.7万時間を超え、スポーツ番組視聴時間は310億時間以上に達した。2005年と比べると、前者は 160%、後者は 41%も増えているというのである。
また、生放送テレビ番組の上位100には2005年は14番組しかスポーツ番組が入っていなかったが、2015年には100中93がスポーツ番組だという。

20160313_NielsenFigure01

ニールセンでは、スポーツ番組の人気をソーシャル・メディアと関連付けて考察している。
Nielsen Socialによると、2015年の全テレビ番組のうちスポーツ・イベントが占める割合は 1.4%に過ぎないが、Twitterでのテレビに関する会話の49.7%を構成してたことに注目する。

20160313_NielsenFigure02

生放送を見ながらハッシュ・タグを付けたツイートをすると、スポーツ・バーや居酒屋で一緒にテレビを見ているよりも、より一層多くの人と一緒に見ているような感覚になるのだろう。
こうしたことは録音・録画されたものではダメで、生放送の醍醐味がここにある。
スポーツ中心の会話がソーシャル・メディアで交わされ、これがテレビに対するカニバリゼーションを起こというよりも、実際にはテレビ視聴を補完しているのではないかと、このレポートでは分析している。

さらにこのレポートでは女子サッカーワールド・カップやアメリカで人気のフット・ボールなど、さまざまなスポーツの分析もしているが、試合自体がおもしろいものだというのは、もちろん前提である。

ソーシャル・メディアがもたらしたものは「ナマで見るとおもしろいもの」「多くの知らない人と共有できるもの」のようだ。
音楽でも、実現できることがあるのかどうか、今考えている。



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