Dennis 50

インターネットで本当にコミュニケーションは変わったのかなあ? 購買行動は変わったのかなぁ? できる限り、実験してみたいと思います。

しかたがない

父親が片目を失明した 2020/05/31(日)

父親がいつも通りの明るい調子で電話してきて「元気か?」というので、「元気だよ」と答えたら、「僕はねぇ、右目を失明した」と言う!!!
びっくりして、どうしたのか聞いたら、正月ごろは全然平気だったのだが、その後なんだか右目が見えづらくなり、左目をつぶったら何も見えなくなってきたので医者に行ったら「緑内障を放置していたので、失明してしまいました。もう、手の打ちようがありません」と診断されたのだそうだ。
でも、生活には何の不便もなく、引退後ずっと読書三昧で、「片目でも本を読むのは全然問題ない」というのだ。最近は原田マハの美術を題材にした小説と、中山七里のクラシック音楽を題材にした小説と、堂場瞬一のスポーツ小説が好き。

こんなことがあったので緑内障について調べてみた僕と父親はすごく体質が似ていて、同じ年齢帯に同じような体の不調を体験しているからだ。
けれど、特に予防策というのはないみたい。長時間うつむいたままの仕事、ネクタイで首を強く締め続ける人、大量のカフェインを摂取する人、抗うつ剤の服用も眼圧を高めて緑内障になりやすいらしいのだが、あてはまらない。
定期的に眼底、眼圧、視野などの検査を受けて早期発見に努めることだけが対策のようだ。
「本を読む時間を制限する」とか「パソコンを見る時間を控えめに」とか書いてあったらその通りにするところだけれど、特にそういうのではないそうである。

父親、1931年生まれ、89歳。
さすがにこれだけ生きているとパーツの一個一個が寿命を迎えて、静かに機能停止するようだ。
片目が見えなくなっても、なんだか楽しそうに長野県松本で暮らしているので、時々様子を見に行くくらいが、僕のできることかな。

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今年、2020年元日の菅原両親

仕事場の入ってるビルで新型コロナウイルスの感染者が出た 2020/04/20(月)

仕事場の入ってるビルで新型コロナウイルスの感染者が出たらしい。
郵便物を出しに、ビルの前にあるポストにマスクをしないで行ったら警備員に止められて気がついた。
わかったのが日曜日で管理事務所の人が休みだった模様で、第一報は慌てている様子がわかる。

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翌日になった今日には、全館の共有部分と患者のいたフロアの廊下やドアノブなどの消毒を決めたようだ。

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このビルで、全ての非常口や一階のエントランスの自動ドアは開け放っているけれど、この効果は限定的だ。

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もう、コロナはどこにでもいる。身近に迫っている。慌てても仕方がない。

2017/03/14(火) 曇り なぜグローバル企業は日本のことなんかどうでもいいのか?

「America First」ドナルド・トランプ大統領が就任したり、イギリスがEUから脱退したり、フランスやドイツなどで極右的政権誕生の可能性が取りざたされたりしています。この一連の流れが示すのが「アンチ・グローバリスム」です。
「グローバリズム」とは、地球を一つの共同体とみなし、世界の一体化(グローバル化)を進める思想のことです。現代では、グローバル企業が国境なんか関係なく地球規模で経済活動を展開する行為や、自由貿易および市場主義経済を全地球上に拡大させる思想などを表しています。
「グローバリズム」は「ネオ・リベラリズム」の考え方の普及と関連があります。「ネオ・リベラリズム」は、市場経済に対して個人の自由や市場原理を再評価し、政府による個人や市場への介入は最低限とすべきという考え方です。
(ジョセフ・E・スティグリッツ 『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』278-304ページ)

世界を不幸にしたグローバリズムの正体
ジョセフ・E. スティグリッツ
徳間書店
2002-05


ドナルド・レーガン以降のアメリカの歴代の政権はこのような考え方のもと、アメリカに本社を置くグローバル企業が世界の隅々で活動できるように後押しし、その結果我々が使っているパソコンはWindowsマシンかAppleなどのアメリカ企業のもの、使っているソフトウエアはMicrosoft Officeなどのアメリカ企業のもの、使っているサービスはGoogleやFacebookなどの、これまたアメリカ企業のもの、という風になっていったのです。
現在アメリカで成功しているグローバル企業のほとんどは根底に「ネオ・リベラリズム」の考え方があり、政府による個人や市場への介入は最低限とすべきという考え方です。

これらの企業にとって非常に邪魔なのは各国の政府や国ごとに異なる法規制や商習慣です。
いくら大きなグローバル企業といえどもリソースは限られていますから、同じ努力でスコスコと売れるマーケットにならいくらでも肩入れするけれども、頑張っても頑張っても売れないマーケットに関してはどんどん腰が引けていき、場合によっては撤退ということになります。
2016年にアメリカの自動車メーカー、フォードが日本市場からの撤退を表明しましたが、これなどがこの代表です。

グローバル企業から見えているグローバル・マーケットとその中での日本マーケットの位置と言うのはどのようなものなのでしょうか?
例えとして、いま日本全国を相手にしている企業に対し、ある地域だけが特殊なルールを定めて「こうじゃないと商売できない」という事態になったらどうなるかを考えてみましょう。
世界のGDP合計は日本円換算で約8000兆円です。
それに対し、日本のGDPは約500兆円です。世界に占める日本の割合は約6.5%ということになります。
こういう県を日本で探してみると、愛知県が該当しました。愛知県の県民総生産は35兆4475億円で、日本のGDPの約7%を占める県なんです。
 
この愛知県が、たとえば「地元企業の出店ならいいけど、それ以外の地域に本社のある企業の出店禁止」とか「環境保護のため愛知県産の木材だけを燃料とする自動車しか売っちゃダメ」とか「愛知県では地元企業以外のプリンタやコピー機を使ったらダメ」などというルールを作ったら? 
または、ルールじゃないけど「地元のトヨタが強すぎてホンダも日産も全然売れない」とか「食習慣が他の地域と違いすぎて、赤味噌とソース以外の調味料が全然売れない」とかいう、人々の気持ちが他の全国と全然違っていたら?
愛知県だけに特別の製品とかサービス、仕様を用意しなければいけなくなりますね。だとしたら日本企業はどうするでしょうか?
ホンダや日産は愛知県向けに愛知県産の木材が効率よく使える木炭自動車を開発するのでしょうか?
キヤノンやエプソンは愛知県に本社を移すでしょうか? または、愛知県のために独立した法人を作り、ここで生産したプリンタやコピー機を愛知県のためだけに供給するでしょうか?
キッコーマンや味の素は愛知県マーケットのために、赤味噌やソースを開発して売るでしょうか?

この「全体の6%とか7%」というのが実に微妙な数値ですね。
「愛知県は非常に重要なマーケットだから愛知県に投資して商売を伸ばそう」という会社と「愛知県には割くリソースはもったいないから、同じ努力で普通に売れる他県で頑張ろう。ついては愛知県からは撤退しよう」という会社の両方がありそうです。

昔の日本はすごかったです。
世界のGDPに占める日本の割合はもっともっと高かったのです。
20170314_GDP_Share_USA_China_Japan
http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2009/2009honbun/html/i3110000.html

一番のピークは1994-95年の18%。この頃は、世界の富の2割近くをこの日本が生み出していたのです。2割近くもあると、本社も「日本のマーケットが多少特殊だろうが、かわった商習慣があろうが、ここに投資して、リソースもここに割こう」と考えます。ところが6%とか7%で、しかも商売には相当の努力が必要だとなると、このマーケットに腰が引ける可能性が高くなってしまいます。
今の世界における日本は、日本における愛知県と同じようなものなのです。
あなたが日本全体をマーケットとする企業の経営者なら愛知県はどう扱いますか?
あなたがグローバル企業の経営者なら日本はどう扱いますか? もし「私が日本出身だから日本は重視する」と言ったら、それは株主からなんと言われますか?

2017/01/17(火) 晴れ 「検査のスケジュールを延ばしてもらえませんか?」

20170117

定期的に内科に行って検尿と血液検査、CTスキャンの検査をしているのだけれど、今日行ったら「今日は検査室にはインフルエンザ疑いの患者さんが大変数多くみえています。菅原さんの検査は定期的に行っているので、特に今日でなければいけない、という訳ではありません。ここは、申し訳ないのですが、半月くらい検査のスケジュールを延ばしてもらえませんか? 感染リスクを抑えるためです」と言われた。

インフルエンザに感染するリスクなんか低いほうが良いので、合意して、半月後のスケジュールを決め直した。

最近は院内感染が多く、病院も大変なようである。

2016/05/21(土) 晴れ 大型書店が閉店するのはインパクトが大きい

紀伊國屋書店新宿南店の日本語の本の売場がなくなってしまって、洋書売場だけになると聞いたので、久しぶりに行ってみた。

20160521_Kinokuniya

紀伊国屋書店、新宿南店を大幅縮小 7月下旬 (日本経済新聞社、2016年5月13日)

このお店ができたのはつい最近のような気がしていたのだけれど、実は1996年。タカシマヤタイムズスクエアの完成とともに開店していたのだった。ああ、もう20年。20年賀あっという間のことに感じるというのは高齢の末期症状だわ。まずい。

20160521Takashimaya_Times_Square

ここには、紀伊國屋サザンシアターもある。紀伊國屋書店創業者の田辺茂一さんが演劇に力を入れていて、紀伊國屋書店では紀伊國屋演劇賞を主催し、新宿東口の紀伊國屋ホールと、この紀伊國屋サザンシアターと劇場を2か所経営しているのである。

なくなっちゃうと悲しいな、とは思うのだけれども、実際にはあんまりこの店舗には足を運んでいない。
便利で大好きだった渋谷の東急プラザの紀伊國屋書店渋谷店がビルの建て替えにともなって閉店して以来、そもそも紀伊國屋書店に行かなくなっちゃった。やっぱり本屋は駅のそばじゃないとなぁ。最近は恵比寿の駅ビルにある有隣堂とか有楽町の駅前の三省堂書店、東京駅の前の丸善ばかりに行っている。
池袋の西武百貨店のLIBROの跡地に三省堂書店ができたけれど、ここは照明が嫌いで行っていない。低い位置から本にスポットライトが当ててあって、気になる本を手に取ろうとすると自分の影にその本が入ってしまい、見づらい。

少し前に高田馬場の芳林堂書店がつぶれてしまったけれど、大型書店の閉店が相次いでいる。駅前のパパママ書店は淘汰されてしまってもしかたがないな、と思うけれど、大型書店の閉店はインパクトが大きいなぁ。本はネットで探す時代になったんだよなぁ。

紀伊國屋書店新宿南店の跡地にはニトリの入居が噂されている。

ニトリ、紀伊国屋書店・新宿南店跡地に熱視線
大家の高島屋と賃料を巡り、ギリギリの交渉 (東洋経済、2016年5月17日)

家具のような、実際に見ないと買いたくないものはやはり店舗なのだろう。三越が新宿から撤退した時に跡地が大塚家具になったこともあったよね。
オンラインで買えるものは何でもオンライン、という風になるのであれば、街から店舗がなくなってしまう。お店のない街って、なんか寒々しいなぁ。
これまでも考えてきたけれど、これからも「店舗のある意味合い」を考えていきたい。そのためには本当は「店舗の中の人」になってみて、人々が店舗に求めることと求めないことを肌で理解するようにしたいなぁ。 

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