アメリカ企業の日本法人勤務でアメリカの本社への転勤をオファーされたが「どうしても東京から離れたくない」といって断った人がいた。
私の周囲で今年に入って3人目。
私にはどうしても理解できないんだけれど、どうしても東京から離れたくないのならばしかたがない。
日本企業の地方採用で東京の本社に異動をオファーされれば行く人が多いだろうに、と思うのである。
アメリカ系企業の日本法人は、日本企業でいう営業所のようなものが多く、権限も小さいことが多い。本社勤務ということになれば、仕事の幅も広がって、さぞかし楽しかろうと思うのだが、私がこういう人に9か月間に3人も会ってしまうというのは、こういう人も多いのだろう。
どうしても東京から離れたくないのならば、防災対策はしっかりしておいたほうがいい。
ここ最近で私にとって一番ショッキングな出版物は、東京都が都民に無料で配布した『東京防災』であった。
Kindle版は無料で今でも公開されているので、是非読んでみていただきたい。
東京は災害のおそれが高い。
関東大震災並みの大地震が来るのは時間の問題だと言われているし (http://matome.naver.jp/odai/2137792436038832601)、荒川土手が赤羽付近で決壊すると、地下鉄を水路にしてあっという間に都心全部が水浸しになるというシミュレーションも公開されている 。
富士山が噴火すると東京は悲惨なことになるというシミュレーションもある。
富士山が噴火すると東京は悲惨なことになるというシミュレーションもある。
東京には余った土地が少ないので、避難所や仮設住宅を東京都内に十分に準備することができない。何かあったら自宅での「在宅避難」を強いられることになる。
ところが、東京都の復旧の目標は
・電力は7日・上下水道は30日・都市ガスは60日
なのである。
この期間は電気や水道がガスがなくても生活できるようにしないといけないのである。
どうしても東京から離れたくないのならば、この準備はぜひとも必要である。
東日本大震災のあった2011年3月11日の直後、コンビニなどから商品が一斉に消えたことを記憶している人も多いだろう。東京の直下型地震ともなると、これがもっともっとひどくなる。商品の補充もままならないことだろう。
もし、被災する瞬間に都心の仕事場にいるのなら、在宅避難ができるところ、それは多分自宅、に移動しないといけない。
こういうことを全部織り込んでも「どうしても東京から離れたくない」のなら、ちゃんと準備しよう。